こんにちは、ロストマン(@the_lost_man77)です。
もう本格的な夏山シーズンに入ってきましたね。今年はどの山に登ろうかと計画されている方も多いはず。
しかし、夏山とはいっても装備を怠れば命にかかわることが少なくありません。なので今回はそんな夏山登山に必要な服装と道具を一覧表にまとめてみました。
なお最終的には自分で必要だなと思う道具やよく使う道具はもちろん持って行くべきなので、あくまで参考程度と思って見て下さいね。
服装・装備リスト表
◎必携装備 ○持ってきたほうが良い △コースや時期によって必要なもの
登山装備表 | 日帰り | テント泊 | 小屋泊 | |
行動用具 | ||||
登山靴 | 歩行による足の疲労軽減や泥や砂利などで滑って転倒するのを防いだりします。 | ◎ | ◎ | ◎ |
トレッキングポール | バランスの保持に役立ち、足や腰かかる負担を軽減します。ガレ場や泥などの不安定な足場には怪我をしない為にもあった方は良いです。 | ○ | ○ | ○ |
軽アイゼン | 雪渓には4~6本爪の軽アイゼンを使用します。 | △ | △ | △ |
収納用具 | ||||
ザック | 登山装備を収納する為に必須です。時間のかからない日帰り可能な山であれば普段使いのザックでも良いでしょう。 | ◎ | ◎ | ◎ |
防水スタッフバッグ | 着替えや財布など、濡らしたくないものを保護、整理するのに便利。 | ○ | ○ | ○ |
ビニール袋 | 汚れた物や濡らしたくない物、ゴミを入れておくのに役立ちます。 | ○ | ○ | ○ |
雨具 | ||||
レインウェア | 山の天気は変わりやすく、突然の雨や強風で体温が下がるので防寒着として必須です。 | ◎ | ◎ | ◎ |
ゲーター | 小石や泥、砂が靴の中に浸入しないように防ぐ役目があります。 | ○ | ○ | ○ |
ザックカバー | 雨が降った際に、着替えや電子機器を濡らさないようにします。 | ○ | ○ | ○ |
緊急用具 | ||||
ファーストエイド | 外用薬、内服薬、テーピングテープやバンソウコウ、消毒液、鎮痛剤、解熱剤などを怪我した時の応急処置として使います。 | ◎ | ◎ | ◎ |
ツエルト | 軽量でコンパクトなビバーク用の簡易テントです。 | △ | ○ | ○ |
エマージェンシート | 防風・防寒・防水用の薄手のシートで、防災用として役立ちます。 | ◎ | ◎ | ◎ |
非常食 | 保存が利き、調理が不要である物を良いです。 | ◎ | ◎ | ◎ |
小物類 | ||||
ヘッドランプ | 日が出ていない時に行動する為に必要です。また宿泊時に食事やトイレなどでも役立ちます。 | ◎ | ◎ | ◎ |
登山地図 | コースタイムなどの情報の入った登山地図と、地形把握に役立つ地形図がある。スマホの地図アプリでは万が一電池切れや紛失した場合を考えたら持っておく必要があります。 | ◎ | ◎ | ◎ |
コンパス | 登山地図と照らし合わせて進行方向を決めます。 | ◎ | ◎ | ◎ |
腕時計 | 高度や方位も測れて、防水性のあるアウトドア用の腕時計がオススメです。 | ◎ | ◎ | ◎ |
日焼け止め | 標高が上がると日差しが強くなり、熱中症や疲労が増していくので防止しましょう。 | ○ | ○ | ○ |
サングラス | 特に雪渓や高山は紫外線が強いので目の保護をします。 | △ | △ | △ |
ナイフ・マルチツール | ナイフやはさみなどの多機能でコンパクトなので何かあった時に色々と対応できます。 | ◎ | ◎ | ◎ |
バーナー・燃料 | アウトドア用のコンロ。ガス、ガソリン、アルコールなどの燃料で調理や暖をとります。 | △ | ○ | ○ |
クッカー(コッヘル) | コンパクトな鍋やフライパンがセットになっており沸かす、煮る、炒める、炊飯などの調理に使います。 | △ | ○ | ○ |
マグカップ | ちょっとした珈琲やスープ、煮沸消毒の時に使います。 | △ | ○ | ○ |
カトラリー | 箸、スプーン、フォークのことです。 | △ | ○ | ○ |
ライター | 非常用に灯りや暖、滅菌に使えます。 | ○ | ○ | ○ |
トイレットペーパー | トイレに常備されてないことがあります。食器拭きなどに。 | ◎ | ◎ | ◎ |
タオル | 汗や雨を拭いたり、日差し防止や怪我した傷口を抑える役目ができます。 | ○ | ○ | ○ |
水筒・ハイドレーション | 保温効果があるので冷たい飲み物を入れたり、お湯を入れてカップ麺を食べる時に便利です。日帰りでも最低1L以上は必要。夏はペットボトルでも大丈夫です。ハイドレーションは行動しながら補給ができて便利。 | ◎ | ◎ | ◎ |
行動食 | 日持ちができて高カロリーな物が良いです。 | ◎ | ◎ | ◎ |
健康保険証のコピー | 登山で怪我をし、病院に行く時に必要になります。 | ◎ | ◎ | ◎ |
登山計画書 | 自分用、現地提出用、緊急連絡用の3部必要です。 | ◎ | ◎ | ◎ |
熊鈴 | 熊に出会わないようにしたり、視界不良の際に仲間に自分の位置を知らせることに使います。 | ○ | ○ | ○ |
熊スプレー | 熊がこちらに向かって来た時の護身用のスプレーです。 | ○ | ○ | ○ |
コインケース | 山で宿泊や食事、お土産の購入をする場合があるので必要な金額を入れておきましょう。 | ○ | ◎ | ◎ |
ロープ | 渡渉で流されたり、岩場や急登で滑落しないように使います。 | ○ | ○ | ○ |
浄水器 | 自然の水にも寄生虫や病原体がいる場合があるので濾過します。 | ○ | ○ | ○ |
携帯トイレ | トイレのない所で用を足す場合に役立ちます。 | ○ | ○ | ○ |
モバイルバッテリー・予備電池 | 電子機器の充電や電池切れを起こしたら緊急時に困ります。モバイルバッテリーはスマホの充電が最低1、2回できるものが良いです。 | ○ | ○ | ○ |
充電ケーブル | スマホとモバイルバッテリーを繋ぐ際に必要です。 | ○ | ○ | ○ |
ガムテープ | 破損した道具の補強や傷口を抑える応急処置に使えます。 | ◎ | ◎ | ◎ |
カメラ | 風景や動物の写真を撮りたい方は持っていきましょう。 | ○ | ○ | ○ |
携帯電話 | スマホの地図アプリでGPS機能を使えば現在地が確認できます。またカメラもあるので万能ですが、基本的には緊急用の通話する手段なのでバッテリーの使い過ぎに注意です。 | ◎ | ◎ | ◎ |
衣類 | ||||
下着 | 動きやすい物が良いです。 | ◎ | ◎ | ◎ |
アンダーウェア(肌着) | 関節の疲労軽減や草木での切り傷の防止などに役立ちます。 | ○ | ○ | ○ |
Tシャツ | 綿のシャツは汗で濡れたら中々乾かず、体温が下がるので速乾Tシャツが適しています。 | ◎ | ◎ | ◎ |
ソフトシェル | 薄手ながら適度な保温性と防風性を備えいて普段着としても使えます。 | △ | ◎ | ◎ |
ズボン(パンツ) | ストレッチ素材で速乾性のズボンが良いです。 | ◎ | ◎ | ◎ |
ソックス(靴下) | くるぶしまで覆う長めで厚手のソックスが良いです。 | ◎ | ◎ | ◎ |
ハット・キャップ(帽子) | 日差しによる疲労を軽減したり、頭の怪我防止に役立ちます。 | ◎ | ◎ | ◎ |
グローブ(手袋) | 滑り止めや防寒用、手の怪我防止として役立ちます。 | ◎ | ◎ | ◎ |
着替え | 靴下やアンダーウェア、Tシャツなどの肌着を防水性の袋に入れておきましょう。 | ○ | ◎ | ◎ |
宿泊用具 | ||||
テント | テント泊をする場合はなるべく軽量な山岳用のテントが良いです。 | △ | ◎ | △ |
シュラフ(寝袋) | なるべく軽量でコンパクトなダウン素材が良いです。 | △ | ◎ | △ |
シュラフカバー | シュラフの保温効果を高め、露や湿気による防水効果があります。基本的にダウンは洗濯ができないので劣化させないようにカバーをしておきましょう。 | △ | ◎ | △ |
マットレス | 睡眠時に地面の硬さや冷気を防止するには必要です。空気を入れるタイプや折り畳みのタイプがあります。 | △ | ◎ | ○ |
サンダル | 宿泊地で足を身軽にして行動しやすくします。 | △ | ○ | ○ |
登山用具ピックアップ
先程一覧表にあった登山道具で特にピックアップしたいものご紹介します。
登山靴
登山靴はザック、雨具とともに登山における三種の神器の一つです。
登山では未舗装の砂利や泥、ガレ場など様々な地形を長時間歩くので、その山の難易度に合わせた靴を選ぶ必要があります。スニーカーよりソールが厚いので足の疲れや負荷の軽減で怪我の防止に繋がります。初めての場合はローカットかミドルカットがおすすめです。
トレッキングポール
トレッキングポール(ストック)とは、起伏のある長い道のりを歩く際に歩行のバランスを保ち、足腰の負担や疲労を和らげて効率よく安全に登山などをする杖のことです。
使わないときはコンパクトに縮めることができるのでザッグにしまうことができます。
また、超軽量なカーボン素材から、地面から衝撃を吸収するアンチショック、シャフト長さを手軽に調整できるカムロックなど種類が豊富なので自分のスタイルに合ったものを選びましょう。
軽アイゼン
本格的な雪山登山では使いませんが、夏季でも標高の高い山では雪渓や残雪があるので軽アイゼンが必要となります。基本的に軽アイゼンは4~6本爪で、雪山で使う本格的なアイゼンより爪の数が少なく、スパイクタイプやチェーンやゴム、ベルトで縛って装着するタイプがあります。
ザック
ザックは登山靴、雨具とともに登山における三種の神器の一つです。
ザックは登山に必要な道具を収納し背負うことができるので、危険な場所で岩や木を掴んで両手を使うことで安定した体勢をとることができます。
日帰りか宿泊するかでザックの容量も変わってきますし、自分の体のサイズに合ったものを選ばないと疲労や怪我、ストレスの原因となってきますので選ぶ際はお店で実際に背負ってみるのが良いでしょう。
スタッフバッグ
登山では様々な場面で使う道具が多いのでそれを用途ごとに整理してパッキングするにはスタッフバッグは便利です。さらに防水性や耐久性に長けているので中の物を守る役割もあります。
レインウェア
レインウェアは登山靴、ザックとともに登山における三種の神器の一つです。
登山では山の天候は急に変わりやすくなるため、突然の雨や強風により体温が奪われて低体温症になるとその場で動けなくなり死に至る可能性があります。
なのでそうならないために防寒着として必ず携帯しなければなりません。
レインウェアは雨を弾く撥水性、湿気による蒸れを生地の外に逃がす透湿性、水の圧力に耐える耐水性を考慮して選ぶ必要があります。
また雨具でポンチョがありますが足がでて濡れるので登山には向かないです。レインウェアの「防水透湿素材」のゴアテックスものを上下セットを買うのが無難でしょう。
ゲーター
ゲーター(スパッツ)は、靴の足首のまわりをカバーすることで砂、泥、小石、火山灰、雪、雨、落ち葉などの異物が靴の中に侵入しないようにする防ぐものです。
ザックカバー
ザックカバーは、ザックの上からカバーをかぶせて中のものが濡れないようにする役割があります。ザックと同様にサイズをリットルと表記されているので合わせて買うようにしてください。ザックのメーカーによっては最初から付属しているものもあります。
ファーストエイド
登山は危険で過酷な環境に身を置くことになるので怪我や体調が悪くなった場合に助けてくれる人がいない場合は自分で応急処置をしなければなりません。
絆創膏、テーピングテープ、消毒液、頭痛薬、下痢止め、鎮痛剤、解熱剤、三角巾、ワセリン、ステロイド剤軟膏、ピンセット、ニトリル手袋など。グループの場合は分散して用意するのも良いでしょう。
ツェルト
ツェルトとは、緊急時ビバーク用のシェルター。
ポンチョのように被ったり、トレッキングポールとガイライン(張り綱)を用いて設営しえて簡易テントを作ることも可能ですが、あくまでも緊急時用なので居住性や荒天時の対応はテントに及ばないです。
登山で慣れている方は軽量化を重視してツェルトのみで泊ることもしているそうです。
エマージェンシート
エマージェンシーシートは遭難や悪天候の時などに体に巻いて使う超薄手のシートで、保温効果があり体力の消耗を抑える役割があります。また、避難小屋などで寝床が気になって直接触れるのが嫌な場合はこれを敷いて寝るのも良いと思います。
ヘッドライト
ヘッドライトは頭につけるライトのことです。
夜間の歩行時に手が空くので岩や木など掴んでバランスをとったり、転倒時にとっさの受け身がとれます。
日帰り登山の場合は必要ないと思われがちですが、日が沈んでも下山できなかったり、最悪遭難した場合は辺りが真っ暗で自分の足元も見えない状態になるので、予備の電池と一緒に必ず用意しておきましょう。
またヘッドライトは軽さ、頑丈さ、明るさ(ルーメン)、防水性(IPX)、明るさ調整ができるものを基準に自分の登山に適したヘッドライトを選びましょう。
登山地図
登山で道に迷わないようにするには常に目的地と自分の現在地を確認することが必要です。
登山地図のロングセラーの「山と高原地図」はコースタイム、水場、テント場、避難小屋、山小屋、みどころ、危険箇所、駐車場の場所の他に公共交通機関のアクセス情報が載っていますし、山の形状が理解しやすい様に等高線も色分けされて大変便利です。
スマホの山の地図アプリも大変便利で使いやすいですが、緊急時に使えなくなるようなことになると困るので紙の地図と併用して使うことをおすすめします。
コンパス
コンパスは目的地の方角と現在位置の確認するために使う道具で、道迷いを防ぐためにもコンパスと地図はセットで持っておきましょう。
腕時計
登山において、時間を把握することはとても重要なことです。各ポイントごとのコースタイムの確認や到着時刻の予測は遭難防止に繋がります。また防水機能や気圧、高度の測定など計画的に安全な登山をサポートしてくれます。
最近では地図とGPSの連動やスマホのアウトドアやスポーツで活躍する 多彩なアプリに対応できる機種もでています。
サングラス
サングラスは日光からの紫外線をカットし目の疲労を軽減する役割をもっています。
登山は長い時間歩行して日に当たるのはもちろんですが、標高を上げていくと紫外線も強くなり、さらに雪渓がある場所では雪に日が反射して二重に当たります。
眼精疲労による頭痛や吐き気などの体調が悪くなる恐れがあるのでサングラスは持っておいた方が良いでしょう。
ナイフ・マルチツール
マルチツール(多機能ナイフ、十徳ナイフ)はナイフ、缶切り、コルク抜き、ドライバー、はさみなど様々な機能が1本にまとまった便利な道具です。
いざ緊急時に何かを切ったり開けたりする場面があるかもしれないので必ず持っておきたいです。
バーナー・燃料
登山用のバーナーは、ガスカートリッジ式かガソリン燃料式が一般的で、調理や暖をとる時に使います。
初めての方は雪山のような極寒地でなければガスカートリッジ式のバーナーが着火や手入れが楽で良いでしょう。
さらにガスカートリッジ式にはOD(アウトドア)缶とCB(カセットボンベ)缶があり、本格的な登山なら気温の変化を受けにくく、火力の安定するOD缶をバーナーとセットでもっていきましょう。
コッヘル(クッカー)
コッヘル(クッカー)は、調理や水を沸かす際に鍋やフライパンのように使う小型の調理器具です。
アルミ、ステンレス、チタンの素材の他に焦げ付きにくいフッ素加工のものまでありますが、熱伝導率の高くて安価なアルミがをおすすめします。
またコッヘルにバーナーやOD缶などをスタッキングできるのでザックの中がかさ張らないようしましょう。
マグカップ
登山で休憩時にちょっとしたコーヒーやスープ、生水を煮沸消毒する時にバーナーにかけて使ったりします。
カトラリー
カトラリーとはスプーン、フォーク、ナイフ、箸のことです。
プラスチック製のものは調理の際に溶けてしまうので、ステンレスかチタン素材のものを使いましょう。
水筒・ハイドレーション
登山ではエネルギーの消費が激しく、大量の水分が汗となって出ていきます。
脱水量(g)=5(g)×体重(kg※荷重も含む)×行動時間(h) の水が必要となってきます。
初めから2L以上の水を持っていくのは大変なので途中の湧水などで給水しながら行くと、無駄なエネルギーを消費しなくて済みます。
飲料水を持ち運ぶ容器として登山用のアルミ、ステンレス製の水筒は丈夫で軽く、保温力が高いので、冷たい飲み物や温かいお茶、珈琲もしくはカップラーメン用のお湯を入れて持っていくのも良いでしょう。
プラスチック製のボトルは保温性が低い代わりにより軽くて大容量の水を運ぶことができます。
超薄い平べったいプラスチック製のパウチは、水が入っていない時は小さくコンパクトに折りたためることができるので便利です。
ハイドレーションはソフトボトルに吸引チューブが取り付けられた給水システムで、歩きながらこまめに水分補給をすることができる便利なアイテムです。
主に、ハイドレーションは背中に背負ったカバンの中に入れておき、飲み口を口元に出しておいて水を飲みたいときに使います。
非常食・行動食
登山では長時間、山を歩き続けるので多くのカロリーを消耗します。きちんと食べ物をとらずにいると血糖値が下がり、全身に力が入らなくなってしまいますのでこまめに休憩して行動食をとるようにしましょう。
チョコレートやクッキー、飴、ようかん、ドライフルーツ、ナッツなどの小さく軽量かつ高カロリーなものが行動食として選ばれています。
また、下山の時間が遅れたりした場合や遭難した場合、思ったほど食べ物が足りなかった時のことを考えてメインの食事や行動食以外に非常食を持っておく必要があります。
熊鈴
登山で一番出会いたくないのが動物は熊ですよね。熊に襲われるケースで最も多いのがお互い近い距離に接近するまで気づかず、急な出合い頭で驚いて襲われるケースだそうです。
熊は基本的には臆病といわれているので、熊鈴で自分がいる位置を熊に知ってもらうことで熊の方から逃げてもらうことがねらいです。
またチームで登山している時にはぐれないように仲間の位置を確認することにも使えます。
熊スプレー
熊鈴をつけていても遭遇してしまうことがあるかもしれません。そうなってしまった場合は最後の手段として熊スプレーを使うしか手段がありません。
約7~9メートルの飛距離が出ますので、腰にホルダーをつけてすぐに取り出せるようにしておきましょう。
ロープ
一般的な登山ではロープは滑落や川に流されるなどの危険がある個所で、安全を確保するために使用します。ロープの結び方や使い方がこなせるように練習しておきましょう。
浄水器
浄水器は湧水や沢の生水、もしくは水たまりなどをろ過して人が安全に飲めるようにする道具です。
自然界の生水の中には上流に棲む野生動物の排泄物によって、エキノコックスなど他の寄生虫や病原菌がいる場合があるので直接口にするのは危険な行為です。
しかし毎回ザックからバーナーとコッヘルを出して煮沸するわけにもいかないので浄水器を使った方が簡単です。
日帰りでもコースタイムが長い時や何泊かする場合は当然飲み水がなくなるので必須なアイテムです。
携帯トイレ
携帯トイレは水を使わずが処理でき、収納サイズもコンパクトで登山や災害の時に役に立ちます。登山道には水洗トイレが必ずしも設置されているとは限りません。
あったとしてもトイレブースといった用を足す姿を隠す囲いがあるだけのものしかないし、それすらないことだってあります。また山にそのまま用を足すと人間の糞尿が自然環境に与える影響があるので持っておくようにしましょう。
モバイルバッテリー・予備電池
登山ではヘッドライトやスマホなどの電子機器が緊急時にバッテリーがなくなってしまえば充電をする手段がないので、予備でモバイルバッテリーか電池を持っておくことをおすすめします。また充電ケーブルも忘れずに。
衣類
アンダーウェア(肌着)
アンダーウェア(肌着)は速乾性があり、汗を吸収し臭いを抑えて適度な締め付けにより筋肉痛や疲労を軽減してくれます。また、虫刺されや日光、擦り傷を肌から守る役目ももっています。これは下に着るスパッツも同様の効果をもっています。
速乾性シャツ
汗をかいた後に乾にくい綿素材のものは体を冷やすことになるので、速乾性の化学繊維のものを選びましょう。
ソフトシェル
ソフトシェル(中間着)は保温性があるので気温の上がらない肌寒い時や風が強い時の防寒着として役立ちます。
ズボン(パンツ)
登山で使用するズボン(パンツ)はストレッチ性に優れて動きやすく、保温性と速乾性のある化学繊維が使用されています。また、生地の表面に水滴を弾く撥水加工がされているので小雨程度であれば、レインウェアをはかなくても大丈夫ようになっています。
ソックス(靴下)
登山用ソックス(靴下)はつま先やかかとの部分が補強されているので擦れによる耐久性に優れ、長時間歩行による疲労や怪我の防止の役割りをもっています。
ウール素材は吸収した水分を外に発散させる機能やクッション性、保温性が高いです。
化学繊維の素材のものはウール素材よりも速乾性に優れて、より足の蒸れを逃しやすく価格も安いものが多いです。
ハット・キャップ(帽子)
体力の消耗や日焼け防止のために、帽子は必須です。夏の登山やトレッキングでは、つばの広いハットやキャップを選ぶようにしましょう。 標高3000mなどの高山では冬並みに寒いこともあるため、頭と耳を保温できる帽子も一緒に持っていく必要があります。
グローブ(手袋)
グローブ(手袋)は登山では岩場やロープ場、木を支えとして掴む場合などの手を使う時に滑り止めや切り傷防止、防寒対策として機能します。
宿泊用具
テント
登山でテント泊をする場合は軽量でコンパクトな山岳用のものを使いましょう。
テントには一枚のシートでできているシングルウォールとシートを二重にかぶせるダブルウォールがありますが、防風性が高く、結露しにくいダブルウォールが無難でしょう。
軽量化する場合は、シングルウォールも良いでしょう。
シュラフ(寝袋)
テント泊や寝具のない避難小屋に泊まる場合はシュラフ(寝袋)を持っていく必要があります。
薄手の「夏用」、春から秋にかけての「3シーズン用」、厳冬期の「冬用」の3つに分けられ、夏用なら5~10℃、春から秋の3シーズン用なら-5~5℃、冬用なら-15〜-5℃に対応しています。
また中綿に使われているダウンはふわふわ寝心地が良くで温かいですが、高価で洗濯機はNG。化学繊維は洗濯機が使えてダウンに比べて安いですが、寝心地とコンパクトさは劣りますのでどちらも一長一短あります。
夏山の時期でも標高の高い場所では気温が低い場合があるので3シーズン用をもっていくのがおすすめです。
シュラフカバー
シュラフカバーはシュラフの保温効果を高め、蒸れや結露から守る適度な透湿性・通気性を備え、快適な睡眠をサポートします。基本的にダウンは洗濯ができないので劣化させないようにカバーをしておきましょう。
マットレス
マットレスはゴツゴツした地面や硬い床の上に敷いて痛みや冷気を体に緩衝させないために使います。
ポリエチレン素材できた折り畳みタイプの「クローズドセルマットレス」と空気を入れて膨らませるタイプの「エアーマットレス」があります。
特に睡眠時はこれがないとまともに寝られないので、こちらもシュラフと同様にテント泊や小屋に泊まる場合には必要となります。
サンダル
サンダルはテント泊や山小屋に泊まるときに重たい登山靴を脱いでリラックスした状態で行動するときに便利です。
最後に
夏山登山で揃える為の服装や道具が思ったほど沢山あったのではないでしょうか。
全部をもっていくことはザックの容量や体力面で流石にできませんが、何が必要で何がいらないかはその山と登山者のレベルによって決まってきます。
ただ過信していると命にかかわるのでまずは自分のレベルに合った山から経験を積んで装備品を自分で選別できるようにしてこだわりの装備品表ができたら楽しそうですね。