【登山レポート】日本百名山 巻機山【井戸尾根コース】

日本百名山

こんにちは、ロストマン(@the_lost_man77)です。

新潟県と群馬県の境に位置する巻機山は、標高1,967 mの日本百名山に選ばれた、「機織姫の伝説」と広大な草原と池塘が織りなす優美な景観が魅力的な山です。

一般的な初級者向けコースから急な岩場を登って行く高い技術が必要な上級者向けのコースもあり、幅広く楽しむこともできます。

今回は巻機山の登山レポートを書いたのでよろしければ参考にしてみて下さいね。

山行データ

時期:2019年10月28日晴れ
場所:新潟県南魚沼市永松
登山スタイル:日帰りピストン
パーティ:単独
登山タイム:7時間4分
登山コース:井戸尾根コース

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巻機山とは

巻機山は日本百名山の一つです。新潟、群馬の二県にまたがり、頂上付近の豊富な高山植物と神秘的な池塘(ちとう)群、緑の原生林に覆われた山麓、頂上からの展望の素晴らしさで知られています。 美しい風景に恵まれている割引沢には、名のごとく空に向かって吹き上げている「吹上の滝」や、真青な水を深くたたえて流れ落ちる「アイガメの滝」など、数々の名瀑や奇岩があり、春にはシャクナゲ・ニッコウキスゲ・ハクサンコザクラなどの珍しい花々が咲き誇ります。複雑に入り組んだ沢筋はかなり遅い時期まで雪が残り、夏の暑さを忘れさせる涼しい雪渓歩きが楽しめます。 登山口からの標高差は1,500mに及ぶため、ふもとの人情味あふれる清水の民宿に投宿し、早朝に出発することをお勧めします。ただし沢コースはルートを見失いやすいため十分注意が必要。また、当山には特に珍しいアマツバメの営巣の洞窟があり、保護区に指定されています。

出典:南魚沼市観光協会

登山コース

井戸尾根コース(中級者)

井戸尾根コースは全体に渡って、ほぼ均等に高度を上げています。際立ってきつい斜面はないので、初心者向けコースと言えますが、ややコースタイムが長いので、体力に自信の無い方は早立ちが必要です。

七合目辺りで灌木帯を抜け、展望が開けます。前巻機山(ニセ巻機)まで登れば、山頂はもう僅かです。

出典:日本アルプス登山ルートガイド

清水-<40分>-桜坂-<1時間30分>-焼松(5合目)-<1時間10分>-六合目展望台-<1時間40分分>-前巻機山-<10分>-避難小屋-<40分>-巻機山山頂

YAMAPから登山コースの地図をアプリにインストールしておきましょう。

登山時期

巻機山 登山時期画像
出典:日本百名山登山支援

登山開始

AM8:00 前日に「道の駅南魚沼」で車中泊をしてから朝に巻機山の3合目に登山口がある桜坂有料駐車場まできました。

こちらの駐車場は130台収容可能で一日500円の駐車料金がかかります。

やっぱり熊の看板はありました。

近年熊の出没が各地で多発していて、新潟県もこの年の10月中に魚沼市で人里に降りた熊が立て続けに人を襲った事件がありましたので、より一層気を引き締めて行かなければいけませんね。

AM8:10 入口は一般登山の「井戸尾根コース」と上級者向けの沢登りの「天狗尾根、ヌクビ沢コース」に分かれています。勿論僕は「井戸尾根コース」の方に向かうことにします。

「天狗尾根、ヌクビ沢コース」は死亡事故や遭難が多発しているのでそちらに挑戦する方は準備と計画をきちんと立てて臨みましょう。

最初は緩やかな林道を歩いて行きます。

マムシグサ

なめこ

ナヨタケ

しかし、すぐさま粘土質の急斜面に出くわすので、登りにくい。

AM8:35 四合目に到着です。

出だしからきついのでもうヘロヘロです。こんな調子で頂上まで行けるのか少し不安。

四合五勺。すぐに息が切れるので休憩を入れないといけないですね。まだまだ先は長いですから。

AM8:52 五合目に到着です。急登で汗だくになった身体に強い日差しが当たるようになってきたのでゆでだこ状態です。滅茶苦茶暑い。

少しばかりか斜面が緩やかになりました。この場所で腰の曲がったお婆ちゃんもラジオを流しながら登っていたので、まだへこたれる訳にはいきませんね。

AM9:17 六合目に到着すると巻機山の山頂を確認することができます。あそこまで結構な距離ですが、紅葉した山がとても綺麗なので元気をもらいました。

因みに緑の多いダイナミックな岩が天狗岩です。また写真真ん中の谷になっている所が沢登りのコースなのでいかに危険なコースかがよくわかると思います。

AM9:43  七合目の到着です。

笹薮に囲まれた急な斜面を登りますが、展望が良いので疲れたら景色を見ながら休憩です。

狐か狸の糞かな。それとも熊か。

ピークまでもう少し。

AM10:04 八号目に到着です。ここ一体は高山植物の踏み荒らしによる被害が大きく、ロープで入れないようになっています。

ピークだと思って登りきった先にはなんとも美しい絵画のような風景が広がっていました。

実はあの山なりの上が本当のピークです。

稜線を歩いて行きます。

AM10:16 九合目に到着です。ここがピークと思って騙された人が多い為か、「ニセ巻機山」の標識が何だか煽っているようにも見えます。

ニセ巻機山の標識から10分程で巻機山避難小屋に到着です。

新しくて綺麗な小屋で、トイレや非常用無線が設置されています。また避難小屋の付近に水場があるようですが、離れた場所にあるそうなのでスルーすることに。

 因みに避難小屋や山頂付近でのテント泊は高山植物保護の観点からご遠慮くださいとのこと。

最後はここを登りきればいよいよ本当のピーク!

巻機山山頂

AM10:40 巻機山山頂に到着です。と言いたいところですが、実はここは一番高い所ではないようで隠れニセピークだったようです。

またかよと言いたい。本当の本当の巻機山山頂は標識から右方向に進んでいくとあるようなので行ってみます。

山頂付近は自然豊かな高層湿原が広がっています。

AM10:51 10分程で本当の巻機山山頂に到着です。

標識もなく石が積み重なった所に木の棒が刺さっているだけなので、ここが本当の山頂だということに気づかずスルーしてしまいそうです。

牛ヶ岳もすぐ近くにあるのでそちらにも寄ってみます。

自然のままの池塘が美しいですね。

山頂に着くまでは急登続きでしたが、登った先はなだらかな稜線でとても歩きやすくて気持ちの良い道。

この山なりの先が牛ヶ岳のピークとなっています。

AM11:12 巻機山山頂の標識からゆっくり歩いて30分程で牛ヶ岳に到着です。こちらは標識はないようで、南魚沼の市街地が見えます。

右手には険しい山々が連なる越後山脈があり、とても迫力があります。

その反対の左手側は先程通った道が見えます。

奥に見える八海山 (1778m)・越後駒ヶ岳(2003m)・中ノ岳 (2085m)の越後三山を眺めながらおにぎりを食べます。山の上だといつもの何倍もの美味しさがする気がします。

引き返します。一度通った道も行きと帰りでまた違った景色を見せてくれますね。

たまに振り返って写真を撮るのが楽しい。その中の一枚です。

一度巻機山山頂の標識がある所まで戻り、次は左に行き割引岳を目指します。こちらもすぐに行くことができます。

PM12:05 巻機山山頂の標識から15分程で割引岳に到着です。

こちらの方が南魚沼市の市街地が良く見えます。

この稜線が個人的にすごく好き。

来た道の方角は巻機山の山頂の全体が見渡せます。山頂付近だけはなだらかで優しい山のように見えますね。

A

PM12:35 大分満喫したところで下山します。

巻機山は険しさやなだらかさなど本当に色々な景色を楽しむことができますね。

帰り際ふと熊のことを思い出し、びびったので同じく下山している人の後ろをつかず離れずの距離をとりながら下山。

PM15:14 下山完了です。

駐車場に戻って来てしまうと先程まであの山頂にいたんだなと少し寂しさを感じてしまいます。

朝には駐車場の管理人さんがいなかったのですが、夕方にはきちんといてくれたので駐車料金の500円を支払い、ついでに400円の山バッジも購入できました。

注意点

  • 熊の出没があるので熊鈴や熊スプレーを携帯しておきましょう。
  • 急な斜面は粘土質の泥で滑りやすくなっている場所があるので転倒しないようにトレッキングポールを使うと良いでしょう。
  • 割引沢出合~ヌクビ沢出合の間は大変危険であり(特に残雪期)、アイガメの滝付近では重大な遭難事故が多発していますので、十分注意して下さい。
  • 残雪期でルートが不明確の場合や雨などで滑りやすい場合は、避難道コースに迂回して下さい。

巻機山の周辺施設

最後に

新潟県出身の僕が県内にある日本百名山で一番最初に登ることに決めたのが巻機山で、それはネットで見かけた高層湿原のなだらかな景色が凄く印象的で心を揺さぶっれるものがあったから。

実際にそこまでの四合目から山頂までは勾配のきつい所が多く、体力の消耗が激しいので休憩を小刻みで長めにとりながらでないといけないくらいですが、その間も険しく紅葉した山には目を奪われるものがあり頑張ることができました。

そしてそれを乗り越えた先にはなだらかな絨毯のような素晴らしい高層湿原の景色が広がっていて、ネットで見たよりも何倍も良かったです。

山頂までは大変ですが是非とも足を運んでみてはいかがでしょうか。

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