キャンプやアウトドアレジャーに潜む危険生物と対策グッズを紹介

キャンプ関連

温かいキャンプや登山、釣りなどアウトドアレジャーのシーズンは皆さん外で開放的な気分になって楽しい時間を過ごしたいですよね。しかし、遊ぶことに夢中になりすぎて、気を抜いていると身近に潜む危険生物に襲われる可能性があるのです。

今回はキャンプやアウトドアレジャーに潜む危険生物と対策グッズを紹介していきます。

注意

※虫の画像が含まれていますので、苦手な方はご注意下さい。
※怪我の対策や処置はあくまでも応急的なものなので、詳しくは医療機関の指示に従って下さい。

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毒系の生物

スズメバチ

危険生物と言ったら1番パッと思いつくのがスズメバチ。日本国内には3属16種が生息していて、大型で攻撃的な蜂が多いのが特徴です。活発になる時期は夏~秋にかけてですが、春には巣作りで出てくる事があります。

スズメバチの持っている毒針に刺されてしまうと激しい痛みと腫れに加えて、頭痛、吐き気、発汗など重症化すると呼吸困難や意識不明の状態になる可能性があります。

もしスズメバチに出会ってしまったら、むやみに近づいたり手で払おうとすると余計に攻撃されますので、ゆっくりと遠ざかりましょう。

また、黒色に反応する習性がありますので、黒以外の衣服を身に付けたり、頭を防止で隠すようにしましょう。

香水や整髪料にも注意して下さい。 スズメバチは匂いにはとても敏感で、興奮して気が立ってしまう恐れがあるので気を付けておきましょう。

最悪スズメバチに刺された場合は、刺された箇所を摘まんだり、ポイズンリムーバー等で毒を絞り出し、傷口を清潔な水で洗い流して抗ヒスタミン軟膏を塗り冷やします。口で吸った場合は毒は必ず吐き出して下さい。

ムカデ

キャンプだけでなく、家の敷地にもよく出るムカデは春~夏にかけて暖かくなると活発になる身近な危険生物です。

ムカデは蜂と似た毒性で、噛まれるとかゆみや痺れ、痛み、腫れなどの症状が出ます。場合によってはアナフィラキシーショックを引き起こすこともあります。

応急処置としてはムカデはタンパク質の毒なので43℃以上のお湯で30~90分浸けてあげると不活性化させられ、徐々に痛みは軽減してきます。しかし、出先だと用意が難しいので、その場合は噛まれた箇所を摘まんだり、ポイズンリムーバーなどで毒を出し、流水で毒を流してから抗ヒスタミン作用ある塗り薬を塗りましょう。

また、毒を口で吸い出すのは、口内の腫れや嘔吐など原因になるので止めましょう。

こちらも、症状に関係なく病院へ行くようにして下さい。

毛虫

毛虫は6~9月にかけて活発になり、夏の暑い時期に草木や地面で見られます。その年によっては大量発生する時期もあるので、非常に厄介です。

毛虫のなかにはモサモサとした毛に毒を持っている種類がいて、代表的なのがドクガ、チャドクガ、イラガです。この毒針毛が皮膚に触れてしまうと痒みや炎症を起こし、風に乗って飛散して来ることもあります。

もし触れてしまったら、擦ったり掻いたりすると被害が広がるのでしないこと。セロハンテープやガムテープなどで毛虫が触れたを箇所に当てて毛を取り除いて、その後よく石鹸で洗い流して下さい。症状がひどければ、医療機関に行きましょう。

毒蛇(マムシ・ヤマカガシ・ハブ)

蛇には毒を持つ種類がいて、日本国内ではマムシ・ヤマカガシ・ハブが生息しています。

草木や土に擬態している毒蛇に気づかずに踏んでしまって、反撃で噛まれるケースが多いです。

噛まれしまうと激しい痛みや腫れ、さらには頭痛や吐き気、発熱、めまい、筋壊死、急性腎不全などの症状が出てきます。

噛まれても焦らず傷口から毒を絞り出して、直ぐに毒が回らないですが、その間に救急車を呼ぶか病院へ行きましょう。毒蛇に咬まれた時の応急措置として「口で毒を吸い出す」と言われていますが、素人による切開や毒素の吸引は行わない方が良いとされています。

この時、慌てて走ったりして身体を激しく動かしてしまうと毒の回りが早まるので注意しましょう。

症状が軽い場合でも必ず病院で診察を受けて下さい。数時間後に症状が悪化して重症化するリスクがあります。

アカエイ

海で遊ぶ際にはアカエイに気を付けておきたいです。アカエイは水深が浅い砂泥底を好んで生息しています。

ほとんどはおとなしくて襲う事は少ないですが、海水浴や潮干狩りで油断してうっかり踏んづけると尾の付いてる毒針で攻撃されてしまいます。アカエイ類の毒針には強い神経毒があり、細胞を破壊し激しい痛みと場合によっては発熱、嘔吐、血圧低下、痙攣などの症状が出ます。さらにはアナフィラキシーショックによる呼吸困難や意識障害を引き起こし、最悪の場合は死に至るケースも報告されています。しかも刺さると抜けにくい構造をしていて非常に厄介。

エイは普段は砂や泥に隠れているので発見が難しいと思いますが、近くで何か動く物が見えたらじっとしていなくなるのを待つか、底から足をあげて横向きになって水面を泳いで逃げましょう。

もしも刺された場合は、毒針が残っていたら慎重に取り除き、刺された場所を約45℃のお湯に60分前後つけて毒素を中和します。お湯が無い場合は温湿布を張ります。その後、直ぐに医療施設へ行って下さい。

クラゲ

クラゲもエイ同様に海で気を付けたい生物です。ミズクラゲやエチゼンクラゲ、最近大量発生の報告例が多いカツオノエボシ(電気クラゲ)は触手に毒を帯びています。

見た目がふわふわして鮮やかな色をしているので、つい興味本位で手で触ってしまう子供がいたり、気づいたら肌に触れてしまったという事があります。

刺された箇所に触手が残っている場合がありますが、絶対に素手で抜こうとはしないで下さい。手まで刺されてしまう危険がありますので、手袋かピンセットなどで直接触れないようにして抜きましょう。

次に海水で刺された箇所を優しく洗い流します。真水だと刺胞が活性化しさらにヒドくなる事もあります

次に温めるか冷やすかという事になりますが、専門家でも意見が分かれています。

温める場合は、クラゲの毒の主成分はタンパク質毒素なので、タンパク質毒は40度以上で不活性化するします。この処置で悪化するクラゲはいないので痛みが直ぐに和らぎます。推奨されているのが42℃程度で20~30分間温めること。

冷やす場合は、刺された箇所は腫れて熱を持っているので、冷やして血管を収縮させて痛みを和らげてあげます。冷たい缶やペットボトル、氷水などで冷やしてあげましょう。

クラゲもアナフィラキシーショックを引き起こす可能性があり、体調が悪くなって溺れてしまう原因になりとても危険です。刺されたら直ぐにでも海から上がって、応急処置をして医療機関で受診をして下さい。

ウルシ(ヤマウルシ・ハゼノキ)

植物のなかにも毒性を持つものもあります。

ウルシの仲間に触れてしまうことで、ウルシオールという毒成分で皮膚にかゆみや斑点が出てかぶれてしまいます。ただ、人によっては発症しなかったり、数日後に症状が出ることもあるので、原因が分からなかったりすることが多いそうです。

症状が出る人は肌を露出しない衣服を着て対策しましょう。

吸血系の生物

アブ

吸血系の昆虫のなかでは大型のアブはスピードが速く、羽音も大きいのが特徴的です。6~8月頃が活発に行動します。

咬まれると激しい痛みがあり、血がにじむようになります。アブは蚊と同様に吸血時に感染症を媒介することもあるので注意が必要です。

また、アブは温度のあるものや二酸化炭素を出す人などの動物や車に集まる習性があります。蜂と同様に黒色に反応するので、白など黒以外の衣服や肌を露出しないようにして下さい。

ブヨ

ブヨまたはブユとも呼びますが、こちらも吸血系昆虫としては厄介な生物です。発生する時期は3~10月頃で、梅雨時期の6月~9月頃にかけては活発になります。主に湿度を好み、草が生い茂る所や水辺に多く生息します。

ブヨの場合はアブほど大きくないので痛みも小さいですが、かゆみがひどくなって気付くケースがあります。場合によっては腫れが1ヵ月以上続いたり慢性湿疹となることもあるそうです。また、ブヨは集団で行動するので複数傷口ができやすいです。

対策としては肌を露出しない衣服を身に付けるようにして下さい。

シーズン中のキャンプ場で一番悩まされるのが蚊。少しでも肌を露出している場所に静かに忍び寄って来て血を吸う厄介者で昼夜問わず刺してきます。

蚊が活発になるのは25℃~30℃と言われおり、草木の多い所に潜んでいます。

刺されると痒みの症状が出て数日は続きます。ただ、蚊は感染症を媒介するので、日本ではあまり重症化した報告例が少ないですが、海外では多いので注意しておく対象です。

対策としては肌を露出しない衣服を身に付けるようにしたり、虫よけスプレーを使ったりして下さい。

マダニ

マダニは春~秋にかけて活発に行動し、草木の多い場所に潜んでいます。

マダニは咬まれると唾液に含まれる麻酔作用によって、気が付かないことが多く、その後もずっと皮膚に咬みついたまま寄生し続けます。2~3日経過すると痒みや熱、痛みを感じことがあります。人によっては1週間でも気づかない人もいますが、その頃には満腹状態なので自ら離れていきます。

自分でマダニ類を取り除く際は強引にむしり取ってしまうと口器がちぎれて皮膚の中に残ってしまう場合があります。基本的にはピンセットを使って、食いついたマダニ個体の根本部分(口器付近)を挟み、左右に何度か回転させたり、虫体を裏返したり元に戻したりを繰り返し、皮膚の中に挿入されたマダニ口器がちぎれないように慎重に引き抜きます。もし自分で除去できない場合には、医療機関へ行き除去してもらう必要があります。

ただマダニもアナフィラキシーショックの危険もあり、感染症の媒介にもなっていますので注意したいです。森林や草む、、藪などに入る場合は、肌の露出をしない服装を心がけて下さい。

ヤマビル

本州から沖縄まで幅広く生息するのがヤマビルです。雨の日や雨の翌日に活発なるので、4~11月にかけての梅雨や秋雨の時期は注意が必要です。ヤマビルは動物の熱や呼気(二酸化炭素)、振動に反応して皮膚に咬みついてきて血を吸ってきます。しかも引き剥がすことが困難でとても厄介です。

噛まれても痛みは感じないですが、唾液に含まれる血液凝固を阻止するヒルジンという成分の影響で血が止まりにくくなります。時間が経つと痒みや腫れの症状が出てきますが、流水で洗えば軽減することができます。

対策としてはヤマビル専用のスプレーや食塩水スプレー、虫よけスプレーを使うと寄ってきづらくなります。

動物系

キャンプやレジャー中に最も遭遇したくないのが熊。日本本土であればツキノワグマが、北海道にはヒグマが生息しています。

キャンプ場は山や川といった自然の近くにある事が多いので、どうしても熊の生息域に踏み込んでしまいがちです。

熊は食べ物の執着がとても強く、キャンプ場で出た残飯を探しにやってくることがあります。実際にキャンプで深夜にテント中にいた人が襲われた事件がありました。登山中にも熊に出合い頭に遭遇してびっくりして襲ってくる事もあります。

熊を引き寄せないようにするには、基本的には臆病な性格なので大きな音を立てて自分の存在をアピールしておく(遭遇時にはしない)。また食べ物匂いのするものは袋に何重に縛ったり、車の中に入れておく、もしくはキャンプ場の専用のゴミ捨て場に入れておきましょう。

もし熊に遭遇してしまったら目を反らずにゆっくりと静かに後ずさりをする事が良いとされています。それでも襲われた場合は目つぶしや熊スプレーを使うしかありません。

襲われたら命に関わることなので直ちに医療機関へ行って治療を受けて下さい。

猪は日本の北海道を除く、地域の山間部から、平野部まで広く生息している大型哺乳類です。

キャンプ場でも猪による掘り返しの被害がある所も確認されています。

雑食性で何でも食べるうえ、嗅覚が良いのでキャンプなどで出た生ゴミや、自生している山芋やミミズなどを嗅ぎつけて掘り起して食べます。また、学習能力が高く、音や光にも慣れてしまうので、一度餌の場所を覚えると直ぐにまた出没することがあります。

もし遭遇してしまったら、慌てないでゆっくりと落ち着いて行動し、建物や車の中などに避難して下さい。

間違っても石を投げつけるなどして刺激する行為は返って、興奮状態になって突進したり、噛みついたり、牙で刺して襲ってくるので絶対に辞めましょう。

襲われたら命に関わることなので直ちに医療機関へ行って治療を受けて下さい。

狐は一見可愛い外見をしていますが、エキノコックスという寄生虫(包虫)の媒介であるので注意が必要です。

エキノコックスは北海道のキタキツネが主な感染源となっており、感染した狐の糞や糞の一部が体に付着していた狐に触れたりして、寄生虫の卵を人が口に入れることで感染します。他にも糞で汚染された山菜や果実、沢水などを生で口にした場合も同様です。

感染すると肝臓、肺臓、腎臓、脳などで包虫が発育し、腫大、腹痛、黄疸、貧血、発熱や腹水貯留などの初期症状が現れるまで成人では通常10年以上かかり、全く気付かないまま悪化しているケースがあります。これを放っておくと死に至りますので、心当たりがあれば早急に治療しておきましょう。

しかも最近では愛知県でエキノコックスを持つ狐が発見されたとの報告があり、本州でも油断してはいけない状態になりました。

もし狐を見かけた場合でも可愛いからと言って絶対に触ってはいけませんし、餌をあげると自分から寄って来るようになるのでやめましょう。無視するか、追い払うかして下さい。もし触ってしまったらよく洗って、心配なら医療機関で検査をして下さい。

また、噛まれた場合は狂犬病を持っている可能性があるので、医療機関へ直ぐに行って下さい。

トビ

上空を飛ぶ大型の猛禽類であるトビは、隙あらば人の食べ物を狙っています。

トビはとても目が良い動物なので上空にいながらでも食べ物を発見することができ、上空から急降下して食べ物を持ち去ります。その時に翼がはたかれたり、鋭利な足の爪で怪我をすることがあるのでとても危険です。

対策としてはタープやテントや軒下など食べ物が見えない場所に入ること、食べ物を持った手を上げないこと、食べ物を横に置いて食事しないことなどです。

カラス

カラスは食料や残飯の入ったビニール袋をしつこく狙って荒らしに来る厄介者です。

しかも、カラスは知能が高いので少しでも目を離せばリュックやケースなどを簡単にこじ開けて中身を物色してくることもあるので、非常に頭を悩されます。

基本的には人に自分から近づいて来ることはないですが、繁殖期の4~6月の卵から孵った雛を育てている時期は外敵から守るために凶暴性が増して襲ってくることがあります。巣を中心に半径およそ50~100mの範囲が縄張りですので注意しましょう。

対策としては大事な物はテントや車に入れておくこと、キャンプ地から離れる場合は荷物を付き人に見てもらうこと、頭を狙ってくるので帽子をかぶることです。

対策グッズ

毒吸引グッズ(ポイズンリムーバー)

蜂などの虫刺されや蛇に咬まれた際に毒素や毒針を吸引する応急器具です。

塗り薬(抗ヒスタミン剤)

抗ヒスタミン作用のある塗り薬でダニ・ノミ・毛虫・ムカデ・クラゲなどによる虫さされ・痒みに対してしっかり効果を発揮します。

虫除けグッズ

乳幼児から大人まで使える、お肌にやさしい虫よけミストです。蚊、ブユ、アブ、マダニに最大8時間効果を発揮します。

ハッカ油は香りづけや制汗剤だけでなく、虫除けスプレーとしても効果を発揮します。少量を水と一緒に入れて使いましょう。

虫撃退グッズ

紫外線ライトで引き寄せてから電気で撃退します。汚れたらそのまま洗うことができます。

ヤマビル除けグッズ

衣類にスプレーするだけで、ヤマビルを寄せ付ず、吸血被害から守ります。また、ウレタン樹脂系の塗料なので水に流されにくく忌避効果は約2~3週間持続します。携帯にも便利なサイズです。

熊除けグッズ

熊に自分の存在を知らせて、熊の方から遠ざかってくれると言われています。また、仲間とはぐれないようにお互いの位置を知るのにも便利です。

熊撃退グッズ

熊に遭遇してしまった時の最後の手段として使う熊撃退スプレー。熊の嫌がる強力な刺激成分を含んでいます。熊の目を見ながらゆっくりと腰に装着したスプレーを取り出して後ずさりしながら、いつでも熊に発射できるように構えておきましょう。

最後に

キャンプなどのアウトドアレジャーでは自然の中で楽しむので、当然人以外の生き物と遭遇することは避けられません。

特に今回紹介した生き物は、人に危害が加えることがあるので見かけたら、基本的には何もせずその場から離れるのが良いので、むやみに近づいたりしないように注意して下さい。

怪我や事故が起こらないように安全には十分に気を配って楽しいアウトドアを楽しみましょう。

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