最近ではテレビ番組やアニメ、YouTube、SNSなどでキャンプを取り扱うメディアが増えたことによってキャンプがとても身近なものとなり、多くの人が興味を持って新しく始めてみたのではないでしょうか。
ただキャンプを始める前はメディアを見た限りでは楽しいイメージしかないけど、実際はどうなのって人がいるかと思われます。
今回は初心者キャンパーの方はキャンプを始める前に理想と現実のギャップを知っていただきたいなと思っていますので、それらを紹介していきます。
キャンプの理想
キャンプのイメージは皆さんはどういったものがありますか。
雄大な自然の中でソロキャンで一人のんびりしたり、グループキャンプで楽しくワイワイ、焚き火を囲んで物思いにふけったり、静かな山で快適な睡眠とキャンプ未経験の人にとってみたらザックリとですが楽しいイメージしかないと思います。
キャンプの現実
続いてキャンプの現実とはどのような事があるのか見ていきましょう。
設営が手間取る・撤収がだるい
キャンプでは着いたらまずテントやその他キャンプ道具の設営から始まり、撤収で終わるという流れがありますが、これが思ったよりも大変です。
設営はキャンプ番組やアニメ、YouTubeなどで、テンポよくすんなりとテントが組み立てられたり、キャンプ道具が綺麗に並んでいるものが登場するので、初心者は「キャンプは練習しなくても大丈夫じゃね」と思いがちです。ですが、ぶっつけ本番だと何をどうしていいか分からず手間取って時間があれよあれよと経過してグダグダに。さらに風が強いとテントやシートがあちこちに煽られて設営が本当にキツい。
キャンプを壮大に楽しんだ後からの撤収はだるいの一言に尽きますね。キャンプ場によってはチェックアウトの時間が決まっている所もあるのでそれまでに撤収をしておかないといけないので、ゆったりとテントを乾かす事もできなかったりします。
また近年問題になっているのはキャンプやBBQセットを買ったはいいものの撤収が面倒臭くなって道具を全部その場に捨てる酷い行為をする人がいることです。これは不法投棄で立派な犯罪ですので、きちんと管理や処分をしましょう。
食料が足りない・多すぎて余る
キャンプに行く前にスーパーやコンビニで予め食料を買うのですが、大体は足りないか多すぎて余ってしまいがちになりますね。
実際にキャンプでメインにやる事と言ったら食べる事なので、暇な時や談笑している時はずっと何か口に入れていて気づいたら用意していた分が足りなくなるなんてよくある事。そうなると、途中で買い出しか、朝ご飯抜きになりますので、結構だるいです。
逆にキャンプでテンション上がりすぎて調子に乗ってあれもこれも食料を買ってしまうこともあります。特に肉を沢山買ってしまう事が多く、鮮度が落ちるのが早いので買った分は調理しないといけなくなりますから、余っても無理して食べないと勿体ないんですよね。だけど段々と脂がキツくなって気持ち悪くなってしまうというパターンになってしまうけど、これはこれで皆で必死こいて食べるのがいい思い出になりますよ。
ご飯が何倍増しで美味くなる
外で食べるご飯は不思議といつもより何倍増しで美味しくなります。大自然の中でソロで一人ノスタルジックな雰囲気で静かに食べたり、仲間と一緒に他愛もない話でワイワイ食べる最高の空間になっているのにご飯が不味くなるわけないんですよ。
さらに夜景や山、海などの綺麗な景色が見られる場所だともう最高ですね。
焚き火を作るのが難しい
これもテレビ番組やアニメ、YouTubeなどで種火から薪や炭にすんなり火が着いて焚き火になる様子がありますが、この火を作っていくのが慣れていないと難しいです。
定番のライターや火花を飛ばして着火させるファイヤースターター(メタルマッチ)で慣れていない人は最初から薪に火を着けようとする人もいますが、基本的には燃えやすい小さい物から燃えにくい大きい物の順に段々と火を着けて大きくしていきます。
最初の火種が消えない間に次の燃えやすい物に着火させていくのですが、その間に消えてしまう事がよくあるので、慣れていないと結構時間がかかります。
ただ慣れている人でも雨が降った後や湿度の高い日は難易度が上がって、そもそも火種すら作れないのもよくあることです。
そうなるとバーナーで着火剤にラクラク着火してしまうやり方がありますが、ブッシュクラフトさ求めるなら物足りない感はありますね。
虫が出る
自然の中でキャンプをするので当たり前ですが、虫は出ます。
蚊、ブヨ、アブ、ムカデ、蛾、バッタ、蟻、カナブンなどもう何でも出できますので、虫の多い春~夏にかけての暖かい時期は虫がテント内に入ってきたり、焚き火に突っ込んできたり、調理器具や食器に入ってくることもよくあることなので、虫に耐性が全くない人だとキャンプは地獄になると思って下さい。
暑い・寒いで眠れない
キャンプは外で楽しむレジャーなので、暑いや寒いと言った気温の問題でなかなか寝れないことが多いです。
夏場は湿度が高く、ジメジメと蒸し暑いので汗をかきながらとても寝苦しくなります。テント内には当然エアコンがないので、窓を開けるか小型の扇風機で風を送るくらいしかできません。
一方、秋や冬は気温1桁もしくは氷点下にまでなるので、薄い寝袋で舐めてかかると凍えて震えが止まらずまともに眠れませんね。というか命の危機を感じるレベルだと思います。ただしっかりと防寒対策をしていれば、とても気持ち良く眠れて癖になりますよ。
カラスに荒らされる
キャンプ場にはカラスが食料目当てに荒らしに来ることがあります。
例えばトイレなどに行ってちょっと目を離した隙にビニール袋を漁って中に入ってた食料を持って行かれます。
「今晩楽しみしていたお肉が…」「晩酌のつまみが…」といった具合に序盤でやられると滅茶苦茶テンション下がりますよ。
夜に森の奥で物音や雄叫びがして結構怖い
キャンプ場の多くは自然豊かな山の中にあることが多く、田舎暮らしをしている人ならば慣れているかと思いますが、慣れていない人は夜に森の奥で物音や雄叫びがして結構怖いと思います。
特にテントで寝ていると「ガサガサッ!」「ヴァーー!」と大きな音がして飛び起きたりすることもあるので、違った意味で自然を感じられるはずです。
現実とのギャップがあってもやれば楽しい
ここまでキャンプの現実の例を紹介しましたが、割とネガティブな印象を持たれることがあったかと思います。
ただこれも実際にやってみればちょっとした苦労や失敗なんかが結構楽しいですし、トラブルとかも笑い話として思い出になることもありますからね。
全部が便利すぎたり、失敗がないのは最早キャンプの意味がなくなります。むしろこれがキャンプの醍醐味であって何でも楽しもうとする心があればハマってくることは間違いなし。
キャンプをやったことがない人は是非やってみてはいかがでしょうか。