こんにちは、ロストマン(@the_lost_man77)です。
ナイフの鋼材にはカーボンスチール製とステンレス製の2種類があります。
このカーボンスチール製のナイフはステンレス製と違って赤錆が発生しやすいので、購入したらまずは黒錆と言われるの一般的とは違う錆の膜を刃にコーティング加工する必要があります。
今回はカーボンスチール製のナイフが赤錆でボロボロに腐食しない為の黒錆加工の説明とその加工手順を紹介したいと思います。
錆びやすいカーボンスチール製ナイフ
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ナイフの鋼材として用いられるカーボンスチールは炭素鋼のことであり、鉄と炭素の合金である鋼の一種として加工が容易なうえ、廉価なので一般的によく使用される鉄鋼材料です。
またカーボンスチール製のナイフは以下の3つの特徴を持っています。
- 切れ味が良い
- 研ぎやすい
- 錆びやすい
この錆には赤錆と黒錆という2種類の錆があります。
赤錆は一般的に見られる鉄が水に触れることで酸化還元反応が起こり、鉄の内部へ浸食してボロボロに腐食させる性質があります。湿気の多い場所に置いておくだけでも赤錆になります。
一方、黒錆は鉄の表面にできる酸化膜のことで、表面をこの酸化膜でコーティングする黒錆加工をすることで、赤錆の発生を抑えることができます。
その為、購入したらまずは黒錆加工をカーボンスチール製のナイフにする必要があります。
黒錆加工を始める前に
黒錆加工とは
黒錆加工は鉄の表面にできる酸化膜をナイフの刃にコーティングすることで、腐食の原因になる赤錆の発生を抑えることができる加工です。
赤錆の発生しやすいカーボンスチール製はこの黒錆加工をする必要がありますが、ステンレス製は赤錆が発生しにくいので加工する必要はありません。
必要なもの
黒錆加工に必要なものは以下の5つです。
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- カーボンスチール製ナイフ
- 紅茶(5パック)
- 酢
- ペットボトル(約500mlのもの)
- 食用油(オリーブオイルでも可)
次にそれらを使って実際に黒錆加工をしていきます。
黒錆加工の手順
黒錆加工の手順は以下の通りとなっています。
次に順にその手順を紹介していきます。
1.ナイフのブレードを中性洗剤で念入りに洗う
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まずはじめにナイフのブレードを中性洗剤で念入りに洗います。
錆びたブレードに黒錆加工する場合は、先にナイフを研いで錆びを落としておいてください。
汚れや油分が付いていると綺麗に黒錆が定着しないので、洗う際は油分のないスポンジを使います。
中性洗剤で油分が落ち切らないと心配な方は、パーツクリーナーを吹付けたキッチンペーパーで拭き取りましょう。僕は結果的にこの段階で油分が残っていたせいで、完成した時に黒錆がまだら模様になってしまい綺麗に定着できませんでした。
2.ヤカンや鍋で濃い紅茶を作る
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次に黒錆加工液に必要な濃い紅茶を作ります。
ヤカンや鍋のどちらかを用意して水を入れて沸騰させます。沸騰したら火を止めて、そこに用意した紅茶パックを5つ入れます。
濃い目の紅茶作るには水を500~1000mlの間を目安にすると良いかもしれないです。
また、この時コンロの火をつけた状態で紅茶パックを入れると持ち手の紙が燃えるので、絶対に火を止めてから紅茶パックを入れてください。
3.ブレードを黒錆加工液に浸す容器を作る
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次に濃い紅茶を作っている間にナイフを黒錆加工液に浸ける容器を作ります。
約500mlのペットボトルに切り込みを入れていきます。この時、ナイフのブレードよりも高くするようにペットボトルを切るようにしてください。
4.紅茶と酢を7:3の割合で黒錆加工液を作る
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紅茶と容器が準備できたら、黒錆加工液を作っていきます。
先ほど切って作ったペットボトル容器にナイフを入れた状態でブレードの根元より少し上に容器に印を付けます。
一旦ナイフを取り出して、その印を目安に紅茶と酢を7:3の割合で混ぜていきます。
これで黒錆加工液が出来上がりです。
5.ナイフを黒錆加工液に浸けて数時間放置する
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黒錆加工液の入った容器にナイフを浸して数時間しばらく放置して、黒錆が定着するまで待ちます。
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1時間後の様子は、加工液が濁り、ブレードもほんのりと黒くなっています。しっかり化学反応が起こっているということですね。
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2時間後の様子は、加工液はさらに濁っていますがブレードはかろうじて見えます。ブレードも明らかに黒くなってきているのがわかります。ですが、まだまだ黒くできそうです。
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3時間後の様子は、加工液はブレードが見えなくなる程濁ってます。ブレードは大分黒くなりました。これで終わらせても良いのですが、後もう1時間はやってみたいと思います。
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4時間後の様子です。加工液はあまり変化は見られず、ブレードは先程よりもほんの少しだけ黒くなりました。これ以上やってもあまり変化が見られそうにないのでこれで終了にしたいと思います。
6.加工液を水で洗い流す
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数時間加工液に浸した後は、ナイフのブレードが真っ黒になりますが、この状態ではまだ黒錆が完全に定着していません。
まずは加工液の付いたブレードを水で洗い流してあげます。
洗った後はブレードに手や床に触れないように注意してください。
7.ブレードを乾燥させる
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次にブレードに触れないように注意しながら、乾燥させます。
自然乾燥でも大丈夫ですが、ドライヤーを使えば数分で乾燥させることができるのでオススメです。
8.ブレードに食用油を塗ったら完成
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最後にブレードに食用油を塗ってあげれば完成になります。
食用油は色々なものがありますが、僕の場合はオリーブオイルを塗りました。ベトベトにならない程度に塗ってあげると、空気中の塵やホコリをくっ付けずに済みます。
こうして完成した状態を見ると所々にまだら模様ができてしまい、綺麗に黒錆を定着できませんでしたね。
これははじめにブレードを中性洗剤で油分を完全に落としきれなかったのが原因で起きた失敗になります。
しかし、見た目が気なる程度なので、ガシガシ使う分には特に問題はなしです。
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ブレードの油分を確実に落とす方法としては、中性洗剤で洗った後にパーツクリーナーを使ってあげると良いです。
僕は黒錆加工が剥がれてきたら次回は失敗したくないのでパーツクリーナーを使うことにします。
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最後に
黒錆加工の説明とその加工手順はいかがだったでしょうか。
赤錆に強いステンレス製に比べてカーボンスチール製は赤錆が発生しやすいのが難点でしたが、黒錆加工をすることでそれを解決することができます。
しかし、黒錆加工をしてもガシガシ使っている間にまた剥がれてしまいますので、その時はまたナイフのブレードを研いで再び黒錆加工してあげれば何度も効果を発揮できます。
またこの黒くなったブレードが中二病感溢れるカッコイイ「暗黒の剣」のように男心をくすぐるので、加工が楽しくて癖になってしまうかもしれません。
まだ、黒錆加工をやっていなと言う人、これからカーボンスチール製のナイフを購入する方は是非参考にしてみてくださいね。